1.《ネタバレ》 猿拳の使い手である主人公が、ハニートラップに嵌められ、手は潰され、妹は妾にとられる。と、かなりハードでシビアな出だしです。しかも、猿回しとして生計を立てるも、今度はチンピラに猿を殺されます。どこまでもどん底です。そこに弟子志望の脳天気な若者が現れて、やっと前向きに話が進んでいくわけです。そこから本格的クンフーのスタートなのですが、まあこのアクションの激しさ、そして美しさは、香港クンフーでもトップクラスかもしれません。どこまでも「猿」に徹した武術コンセプトが、ただ強いだけではなくて、一本の筋を通しています。しかも、ただ敵と戦うだけではなくて、修練のパートも忘れてはいません。一番凄いのは、これからラスボス対決というところで、「このままでは負ける。どうする?」「稽古です!」「そうだ!」みたいな感じで、突然改めてトレーニングを始めてしまうくだりです。これには唸りました。基礎トレーニングは常に大事だということを思い出させてくれます。●で、どう見ても、妹(メイメイ)を死なせる必要はなかったような・・・その前にわざわざ本妻(?)から「遊郭に出す約束が・・・」とか言わせているわけですから、造反の制裁として遊郭に出される→そこへチェンと小猿が救出!で何の問題もなかったと思いますけど。