1.“モニカ・ヴィッティが最も美しく撮られた作品”と誰かが評していたが、まさにその通り!
ただでさえ美しいモニカが、本作ではことのほか美しさと色気を撒き散らしている。
この作品は、モニカの美しさを、ただただ堪能すれば良い作品なのだ。
スエーデンの孤島に存在する、とあるお城で繰り広げられる怪しい貴族の物語。
そのお城にはモニカ・ヴィッティ演ずる美しき女性が住んでいる。
ヴィッティはこのお城の主である暴君の妻だが、訪れる客人をことごとく誘惑する。
そんな美しき人妻に誘惑されれば、男なんぞひとたまりもない。
一瞬にして恋に落ちる主役のジャン=ルイ・トランティニャン。
しかし彼は妻と関係を持ったことが暴君の夫にバレて命を狙われることに。
孤島のお城という逃げ場の無い場所で命を狙われ、絶対絶命のトランティニャン。
さて、その結末はいかに?!
とまぁ、話の展開はこんな感じであるが、ここから先は少し余談を・・・
監督のロジェ・ヴァディムは、稀代のプレイボーイとしても知られた人物。
彼が今まで付き合ってきた女性はブリジッド・バルドーやジェーン・フォンダ、そしてカトリーヌ・ドヌーヴだ。
その名前を聞けば分かるとおり、女性に関してはかなりのメンクイ。
そしてセンスもいい。
そんな彼に主役に見出されたヴィッティも、これら二人の女優に負けず劣らず美しいが、本作の後にヴィッティとヴァディムが交際したという話は出ていない。
ロジェ・ヴァディムもさすがにヴィッティは口説けなかったのか?!
それとも、アントニオーニの影響か?!
それは当の二人にしか分からない・・・