1.松竹歌劇団を総動員した豪華レビューもので、少女が夢を見るところからは完全に川島雄三ワールドが展開される。「陰を食べる」というは、陰陽を日常・非日常で揶揄しているのかもしれない。しかし、まぁ、相当ヒネクレテいるのだが、その分、ラストのミュージカルシーンが一層映えて皮肉にも見せ場になっています。
あと、早送りとスローモーションを1950年にやるわ、岡本喜八や市川崑よりも前にアニメーションを導入していたり、時代を先取りしている。それが、作品に活きているかどうかは別にして。
後期川島作品は完成された「変調」なのだが、松竹時代は本当、悪戯心とイマジネーションやリズムのみで持っていっており、そういう意味では川島ファンを釘付ける魅力を持っている。
しかし、まぁ数多くの目茶苦茶なシーンを川島監督はどうやって演出してたのだろうか?想像しただけで笑いが止まらない。