2.《ネタバレ》 3話オムニバスのうち第1話の女優が目的で見たので、歌って踊れるヒロインの魅力を十分に(失笑しながら)満喫させてもらった。ミュージカルの舞台に突然引っ張り出されて戸惑う男の表情もキュートかもしれないが、死んだヒロインもまた魅力的である。終わってみれば超コンパクトなラブストーリーになっており、これは何度でも見たくなる。
そのほか第2話は少々地味だが、第3話は映像全体が明るくなり、またこの回だけは行き止まりを突き抜けられるのでいわば解脱感がある。出発点が同じで何回か繰り返すとやがて先へ進める時が来るのはゲーム感覚かと思ったが、登場人物は異なっているのでプレイはそれぞれ1回きりらしい。第3話の登場人物だけがたまたま幸運をつかんだということだろうが、個人的には第1話の結末でも十分受け入れられる。
なお第1と第3の男が、サスペンス調で生死を賭けた逃避行をしていながら硬派な印象がなく、女優とのからみの中でその辺の兄ちゃんのような素顔が丸出しになるのは現代のリアリティかと思う。