7.《ネタバレ》 IQめっちゃ高くて、ピアノがめっちゃひけて、自分が天才すぎることを悩む少年の物語。
気に入らないことがあると、両親を家からしめだすなど、小さい頃からやりたい放題。
そんなこともあってか、正直主人公ヴィトスには共感できない部分が少なからずあります。その一方で、そこに人間味を感じもします。
プロットは面白いのですが、山場がないので、平坦なイメージが強い作品。
『親も医者もだまして、頭が悪くなったフリをする。』というのは面白いのですが、そこにたいそうな理由や目的意識がないため、いまいち盛り上がりに欠けます。むしろ中盤からは父親が会社で窮地に追い込まれていって、そちらのほうが見応えがあるくらいです。
また、両親が苦しんでいるのに、本人は才能と金を無駄遣いしてじいちゃんと遊んでいる様子が気に入りません。
もちろん、最後は両親を助けてあげるし、ピアノの先生のとこにも行くし、これ以上無いハッピーエンドではあるので、後味はいたって爽やかに仕上がっております。