恐怖のまわり道のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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恐怖のまわり道

[キョウフノマワリミチ]
Detour
1945年上映時間:67分
平均点:6.62 / 10(Review 8人) (点数分布表示)
サスペンスモノクロ映画犯罪もの
新規登録(2010-11-27)【R&A】さん
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監督エドガー・G・ウルマー
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8.映画史上最もジム・トンプスンの小説の雰囲気を再現することに成功した作品ではないでしょうか。しかしジム・トンプスンはこの映画の公開当時小説家としてデビューしたばかりなので逆に影響を与えたと考えるべきなのでしょうね。それってつまり当時のパルプ小説の一番文学的な部分を拾い上げることに成功したということであって低予算の中で映画の本質に迫った作品というのはずれた評価だと思います。全編に渡りモノローグが多用されているのも低予算を誤魔化すためでしょうし、この映画の面白さって台詞の良さに大きく依存しているわけです。奇跡的に脚本の出来が良いだけでエドガー・G・ウルマーの演出は当時のハリウッドの中で飛びぬけて優れているわけでも異常でもないと思います。単に信頼できない語り手の手法を用いた映画を求めるだけなら1940年代あたりの文化に思い入れがない現代人ならばメメント等を見た方がいいでしょう。ただアルとスーとの電話では相手の応答は全く聞こえずまるで一人語りをしているように見える演出はすごいですね、これも上映時間を短くするための省略がたまたまそう見えるだけかもしれませんが。トム・ニールの童顔と倦怠感の釣り合わない感じが役のイメージにピッタリで素晴らしいです。アルとヴェラとの口論を見ているとフィルムノワールとラブコメは実は紙一重のジャンルなのかもしれないとも思えてきます。
Сакурай Тосиоさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-06-04 20:29:04)(良:1票)
7.《ネタバレ》 大昔の、そして非常にシンプルなノワールですね。暇潰しには持って来い!ですが、重ねてごく純粋なサスペンスなので(同時に)ドラマにも成っている…とは言えないって感じでもありますかね。個人的には、第二の「死」の顛末は多少トリッキーだと言えるかとも思うのですが(⇒そんなコトがホントに起きるかは別として意外ではあった…と)翻って第一の「死」には結局ナンの仕掛けも無かった様なのですし(⇒現代的な感覚では、だったら素直に警察に行ってれば好かった…と)そしてその後に女と出会ったのも偶然なのであれば出来すぎ…かとも思われますかね(⇒何らか合理的な理由とゆーのをもう少しハッキリ説明して呉れた方が好かった…と)。でもでも、前述どおり、シンプルでコンパクトなので暇潰しになら(やはり)絶好だとも思いますかね。アマプラでタダですので、お暇なら。
Yuki2Invyさん [インターネット(字幕)] 6点(2023-05-23 23:09:36)
6.《ネタバレ》 ついてない男の話。
女に会うためヒッチハイクで移動中の男が運転手の男を運悪く死亡させてしまった。
運転手の男になりすまし車で移動していたところ一人の女を乗せる事となる。
実はこの女は運転手の男の妻。
女が警察へ連絡するのを阻止しようとしてこれまた運悪く死亡させてしまう。
男の逃亡生活が始まるが結局警察に捕まる。

ノワール作品。
この映画でこういうジャンルがあることを初めて知った。
魔性の女が出てくるっていうのもお約束らしい。
この主人公の男がちょっと間抜けすぎる。
運転手が車のドアにもたれかかって眠っているところへドアを開けたら当然
運転手は外へ倒れ込む訳でそこで石に頭をぶつけて死んでしまう。
これは未必の故意とはいえ立派な殺人行為。
そこですぐに警察に連絡すれば疑われたとしても状況の悪化は防げたんじゃないか。
あんまり主人公に同情できなくて楽しめなかった。
Dry-manさん [インターネット(字幕)] 4点(2022-04-30 01:19:12)
5.短い尺で少なそうな制作費($30,000だそうで 驚)でありながら、1992年にアメリカ国立フィルム登録簿にB級作として最初に登録されたというのも納得の秀作ノワール超掘出物であります。冒頭から結末まで目が離せずMIPアン・サヴェージ登場からはハラハラし通し。初めてお目にかかる女優さんですが、スーザン・ヘイワードを思わせる顔立ちでベティ・デイヴィスを凌ぐ悪女っぷりが素晴らしい。とってつけたようなラストショット(-1点)はヘイズコードによるものなのか、無粋なことです。
The Grey Heronさん [インターネット(字幕)] 8点(2021-07-25 09:56:27)
4.《ネタバレ》 2つ目の殺しは無理があるが、短くてキレのあるサスペンスだった。
特に、ヒッチハイクで不気味な男に拾われ、その男との車の中やドライブインでの会話は、緊迫感があって面白い。

それにしても、あんな女とは関わりたくないものだ。
にじばぶさん [インターネット(字幕)] 7点(2021-07-22 15:56:04)
3.スクリーンプロセスの多用などはいかにも予算の制約を感じさせつつ、
一方ではトム・ニールの電話シーンに交換手がそれを繋いでいくショットを律儀に
入れもする。
低予算映画ならば真っ先に削れそうなショットなのだが、この簡潔な長距離電話の描写が
あってこそ、後の大陸横断ヒッチハイクの距離感が印象づけられることになる。
同時にその電話線もまた終盤に活きてくるわけで、巧い。

道中、最初の思わぬ悲劇。
黒い車体に降りかかる激しい土砂降りの雨が、それだけでその後に主人公が陥っていく
泥沼状況を予感させる。
助手席で眠っていたかと思われたアン・サヴェージが不意に目を開けて
運転席のトム・ニールを凝視する、それだけの動き、その無表情がなんとも恐ろしい。

レコード盤からドラムへと、円によってスムーズにフラッシュバックへとカットを
繋ぐなど、編集の工夫も随所で光る。

満載されたノワールの意匠と低予算ならではの美徳が、不思議な魅力を放っている。

ユーカラさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2014-02-07 23:42:25)
2.《ネタバレ》 この映画の公開が1945年となっていますが、現代の感覚で観ると、おそらく急性心筋梗塞か何かで死んだのだろうから死亡解剖をすれば罪を着せられることはないので、女に脅迫されている間は早く自首してしまえと思いながら観ていましたが、当時はまだ死亡解剖の考えはなかったのでしょうか?
それはさておき、途中で乗せた女が眠りから覚めた所はビビりましたが、その後ずっとその女の金切り声を聞かされるシーンの連続で、それまでどうしても主人公の男に感情移入してしまっていただけに、あまり気持ちの良いものではなかったです。
映画の序盤、道でヒッチハイクをしていた次のシーンで「俺はここで曲がるが、おまえはどうする?」「じゃあ、ここで降ろしてくれ」と、パッと車の中の会話のシーンに切り替わる鮮やかさや、霧の中を恋人と二人で歩くシーンなど良いところはあったものの、オープンカーで走っているにもかかわらず髪の毛がほとんど風になびいていなかったり、最後のモノローグも少々くどい感じがありましたし、また終盤近く、それまでの立場が逆転して主人公の方が女を脅迫するシーンが一瞬出てきましたが、もう少しそこを上手く掘り下げてストーリーを組み立てれば更に良くなったと思います。
それと、タイトルは邦題の勝ち。
もっつぁれらさん [映画館(字幕)] 6点(2012-09-29 11:18:00)
1.《ネタバレ》 ニューヨークのクラブのピアノ弾きと看板歌手は恋人同士。この歌手が夢を追いかけてハリウッドへ行っちゃう。見る前にもらったチラシにファムファタルものだとあったのでてっきりこの歌手がファムファタルなのだと思ってたんだけど全然そんなふうにはならない。お金がない男はヒッチハイクで恋人のいるハリウッドを目指すのだがなかなか女は出てこない。と言ってる間に最初の事件(事故)が女無しで起こる。まったく予測不能状態でようやく第二の女が登場。こいつが運命の女であった。強烈。運命の女というには強烈すぎる(もうちょっと見た目なんとかならんかったのか)。しかし歌手の恋人の話なんかどっか飛んでっちゃうくらいにこの男の運命は大きくひん曲がっちゃうわけで、まさしくファムファタルものなのだ。いつまでたっても目的地に着かないロードムービーでもある。不運の主人公を演じたトム・ニールが数年後、実生活で奥さんを殺しちゃったとかでカルト化しちゃった映画でもあるらしい。が、それ以前に夜の雨がモノクロの画面に映えるフィルムノワールの傑作である。
R&Aさん [映画館(字幕)] 7点(2010-12-06 16:33:31)
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【点数情報】

Review人数 8人
平均点数 6.62点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4112.50%
500.00%
6225.00%
7337.50%
8225.00%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review1人
2 ストーリー評価 6.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 Review0人
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