2.《ネタバレ》 再見。
「地獄への道」の続編。
回想で語られる銃撃と死、農夫を無法者に戻させる新聞記事、密室で蠢く黒い影の不気味さ、ドアノブを回す音、扉を開いた先に待つ光、椅子に座し待ち構えていたもの、カーペットを引き抜き飛びかかる捕縛
女性新聞記者との出会いと情報戦。様々なドレスを着こなすジーン・ティアニーの眩いばかりの美しさ。
死者を愚弄するような劇を中止させる復讐者の表情、投げつけられる焔、険しい岩肌を激走する追撃、馬上でも吐かれ続けるツバ、銃撃戦、仰向けからの一撃、断崖からの落下。
岩場における高低差を利用した銃撃戦はアンソニー・マンの西部劇に先駆けたものがある(実際「ウィンチェスター銃73」もラングが監督予定だった)。
ラングやアンソニー・マンといった犯罪活劇、フィルム・ノワールのジャンルで活躍していた面々が西部劇に新しい要素を加え「超西部劇」として進化させていく。
使用人、人種の壁を超えて結ばれた関係、友人と復讐の間で揺れる葛藤、決意を固めた人馬が猛烈に駆け抜ける様を並走で捉えるキャメラ、無人の馬屋への“礼”。
ユニークな法廷裁判、親娘が言葉で殴り合う手紙の返信、裁判の終了は最後の殺し合いを告げる。流れる血が語るもの、閉鎖空間で響く音、影、眼差し、扉に刻まれる弾痕。
活劇としては充実した内容だが、説明不足な点が目立つ。ピンキーとは再会できたのだろうか?