1.《ネタバレ》 廃墟マニアの聖地、「軍艦島」を描いたホラータッチのドキュメンタリー。
国内最強の廃墟であり、孤島でもある「軍艦島」。
しかも、廃坑直後で、まだまだ生活感の残る「軍艦島」をカメラに収めているので、非常に貴重な作品である。
数年前、この「軍艦島」は一般解放され、関係者や許可を受けた人でなくても、上陸できるようになった。
それにより、この島の廃墟としての魅力は少し落ちた気がする。
少なくとも、神秘的な印象は失せてしまった。
数年前まで一般人は、許可を受けずに上陸する、いわゆる“無法者”という形でしか上陸できなかった「軍艦島」。
その当時は、本当に神秘的なベールに包まれた島で、廃墟としての魅力、孤島としての魅力を存分に放っていた。
その頃が非常に懐かしい。
本作は、そんな「軍艦島」を丁寧に描写している。
しょっぱなからバラバラ人形が出てきたり、音楽が怖かったりと、ホラー仕立て。
ホラー仕立てなのはどうでもいいような気がしたが(笑)、廃坑直後の「軍艦島」を観ることができたのだから、文句はない。
圧巻なのは、「軍艦島」内最大の建造物である、コの字型のビルの映像。
すさまじく魅力的だ。
在りし日の、香港の九龍城を彷彿とさせる凄さ。
この様な貴重な映像を、DVDで気軽に観ることができることは、非常に喜ばしい。