6.《ネタバレ》 今回DVDで視聴。えぇと、再生時間137分なのでFC版だね。宇宙船内部があるか無いかくらいで、他の違いが良く解らない。
UFOを光るメカにしたのは、当時の特撮技術を考えると正しい選択だったと思う。単なる光る物体だとリアリティがなくて、政府の用意した基地とのマッチングが悪くなるし、変に観え過ぎるとアラが目立って興ざめする。光と影で絶妙に観えにくい小型の宇宙人たちも、良く見ると被りもの人形っぽさが…まぁそこを上手く隠して、リアルに観せられる技術で組み立てた結果の映画だと思う。
小さい頃は友好的な宇宙人と思っていたけど、考えたらパイロットや船乗りたちを何十年も誘拐してるんだよな。なんかジリアンの子がすぐに還されたから、悪い印象がもみ消されてたけど、何十年も年取ってないし、普通に怖いぞ。
面白いのは、宇宙人はアメリカ政府への技術的な接触アプローチだけでなく、ロイやジリアンといった個々人へのアプローチも同時にしているところに、したたかさを感じさせるところ。
お揃いの赤いツナギにサングラスのクルーは、人類と宇宙人側が、宇宙船に搭乗させる共通認識で手配したメンバーだろうに、それ以外の市井の人間にも接触し、デビルズタワーに導いている。いいのか?
宇宙人からの“電波”を強く受信してしまったロイ。家族よりも接触を優先してしまい、粘土細工に没頭。ポテトのシーンで子供が涙を流すシーンが痛々しい。
それでも接触を棄てられず、家を住めなくし、遂にはジリアンと変な関係になってしまった。あのキスシーンは驚いた。なんかマザーシップのスケールのデカさから、悪い印象がもみ消されてたけど、あれは電波を受けた者同士の不思議な絆が、そうさせたんだろうか。ロイが残ってたら、あの後どうなったんだろうか?あと、赤いツナギの人達って、ちゃんと宇宙船に乗れたのかな?
グレイみたいな小型宇宙人ばかりが印象にあったから、最初に出てくる蜘蛛みたいな手足の細い宇宙人が怖い。アレは何だったのか?ワラワラと出てくるリトルグレイ(被りもの風)と最後に残るグレイ(笑顔も出来て、なんかシュッとしてる)は、同じ種族?
多くの謎を残すこの作風も、嫌いじゃないです。