2.《ネタバレ》 最強決定戦という、内容にそぐわない販促文句をつけられた不運な映画です。主演が元プロレスラーと言うことで、ストリートファイトで金を稼ぐような物語を想像しますが、そこはあくまで骨組みに過ぎない。実際のストーリーの柱は聖人譚とでもいうもの。愚直な主人公が、周囲の人々に良い影響を与え、変化が生まれていくというのが物語の骨子。最終的には皆が心の中に抱えていたもやもやとした想いを吐き出して一歩前に踏み出すと行ったエンディングになっています。恐らく意図した物ではなく、演技の出来ない主役のために苦肉の策で偶然こうなってしまったのでしょうが、中々集中して見られる映画になっています。