2.《ネタバレ》 ガンファイトよりもドラマが一番の見所と言える作品。
ゴールドラッシュに沸く山間という舞台は後の「ペイルライダー」を連想させる。
ワイオミングからアラスカへと牛を運ぶ男二人。
西部で育てた牛を寒冷地で力強く育てようというフロンティア魂を強く感じる。
一人でもやってやるぞと孤独な危ういステュアート、それを支えるお喋りだが老獪なブレナン爺さん。
船員を銃で打ち下ろして逃亡、上陸後に牛に乗って脱出するステュアートが面白い。
街に付いた二人は街を治めるギャノン一味と関わり合ってしまう。
酒場の女主人と主人公を慕う女性二人の対照的なキャラも魅力的。
雪に覆われた雄大な自然、
追っ手との銃撃戦、
雪崩で別れる運命(雪崩にして随分デカイ塊があったような・・・)、
珍しく重傷を負うステュアート(奇襲とはいえ主人公補正のステュアートはともかく、ブレナン爺さんに傷を負わせるとは相当の手練。「荒野の決闘」のワード・ボンド並みの実力者か。)
そしてラストの馬と鈴を利用した奇襲と決着。
ブレナン爺さんのため、街の人々のため、自分のために引き金を引く覚悟を決めたステュアートが力強い。
見事な決着だが、あのタイミングであの人が死ぬのはいささか腑に落ちない。
ブレナンは一足先に旅立つか、残していった“鈴”は最後までステュアートを助けてくれた。