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ディック・ロングはなぜ死んだのか?

[ディックロングハナゼシンダノカ]
The Death of Dick Long
2019年上映時間:100分
平均点:6.40 / 10(Review 5人) (点数分布表示)
公開開始日(2020-08-07)
ドラマコメディ犯罪ものミステリー
新規登録(2020-08-12)【envy】さん
タイトル情報更新(2023-02-26)【TOSHI】さん
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監督ダニエル・シャイナート
キャストダニエル・シャイナート(男優)ディック・ロング
製作ダニエル・シャイナート
配給ファントム・フィルム
あらすじ
小さな町で起きた不可解な不審死事件。一体何故?どうやって?真実を知る友人たちは決して真相を語らない。しかし次第に明かされて行く衝撃の事実。果たしてその夜何があったのか?「スイス・アーミー・マン」のダニエル・シャイナート監督が再び贈る衝撃のブラック・コメディ。
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1
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5.《ネタバレ》 バンド仲間のまさかの死。そして、まさかの死因。なかなかに作り込まれた作品。蒔いた種はきちんと育てて回収、と言ったところでしょうか。

ただ、そんな映画としての(技術的な意味での)完成度と本作の持つ(本質的な意味での)意義、というか価値は全く別物であって、まともに現実的に捉えてしまえば、桁外れにとんでもない大馬鹿野郎でド変態なお話であることは間違いないものの、大真面目に批判したり馬鹿にしたり出来る人って寧ろ絶対的少数なのかも知れません。程度の差は大いにあるにせよ、大なり小なりどんな人間でも持ち合わせている現実の問題なのかも。

観た人に自制を促すような(全く感じ取れない人も多いでしょうが)、こんな作品があっても良いと思います。よくぞ作り上げたと監督を称賛したい。優れた社会派ブラックヒューマンコメディに8点献上します。
タコ太(ぺいぺい)さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-05-31 22:19:25)(良:1票)
4.《ネタバレ》 小さな嘘が大きな嘘へ、大きな嘘が大きな過ちへ。

先日、オスカー監督になったダニエルズの片割れ、シャイナートによるブラックコメディ。
全編シリアスムードながら、杜撰な証拠隠滅とアリバイ作りで雪だるま式に状況が悪化していくさまが、
コーエン兄弟の『ファーゴ』を思い出す。

友人の死の真相と二人が隠し通そうとしていた秘密──それは馬との獣姦(それも受け側)。
まさにタイトル通りで2005年にあった事故がモチーフだとか。
行きついた究極の快楽と引き換えに、家族が知ったら絶縁されるレベルで主人公は全てを失ってしまう。
この"しょーもなさ"にどこか哀愁を感じてしまうし、それでも人生は続いていく。
誰だって人には言えない秘密はあるし、型に嵌って生きていかないと排除されてしまう社会に対する、
監督の人生訓は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』にも受け継がれている。
相手側が出資を躊躇うくらいの胆力がないとあんな映画は撮れない。

人間には計り知れない可能性がある。
型に嵌りすぎて潰れてしまう前に、時には羽目を外してガス抜きしないと。
もちろん限度はあるけどね(ネット炎上とか)。
Cinecdockeさん [インターネット(字幕)] 5点(2023-03-16 22:43:12)
3.《ネタバレ》 なぜ死んだのかではなく、彼の死にまつわるその前後が大変。そしてそれで人生が変わる。
田舎ならではの解決方法かもしれない。相棒とかではもっと白黒はっきりさせていくのだろうなと

にしても、この死者の名前、ありなの?ネタバレ注意ていうか、いや深い意味はないっす

個人的にあの保安官がNCIS見逃したっていうのが面白かった。変化を好まない人がずっと見ているんだろうなと
HRM36さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-11-18 16:00:04)(良:1票)
2.《ネタバレ》 とは言え、なんかこの話聞いたことあるな、と思ったら、ウィキにも記事がありますね(ワリと最近だった)。その意味では「事実は小説より奇なり」を地でゆく話でもあるのかと。

質感は『ファーゴ』にやや近いですかね。ただ、内容的にはアレよりも遥かにコメディに寄っています。一方で、そのコミカルさの大部分を形成している主人公の破滅的な愚かしさというものは、ちょっとコレが「突き抜けて」いて、もはやある種の哀愁をも醸し出しています。それは前述どおり根本的な部分が実話だ、とは到底思えないくらいにとでも言いますか(まあ、この事後の顛末というのは別に実話じゃないのでしょうし)。

しかしながら、彼にはそれでも大いに同情も出来るのですよね。とにかく発端の部分が論理的・理知的には「納得いく説明」というものからはかけ離れすぎている、なので、その後の諸々を小賢しく取り繕ったトコロで殆ど意味が見い出せない、ということだとも思うのですよ率直に。落ち着いて対処しよう、という状況からはあまりに遠く遠くに追い遣られてしまっている、のだと。

映画全体としては(その驚愕の)真相が明らかになった中盤以降、少しトーンダウンしてしまった、という様にも感じます。ただ、主人公が嫁さんに真相を打ち明けるそのシーンの嫁さんの顔(変顔)が個人的には忘れられないですね。「こんな時、どんな顔したらいいか分からないの」という意味では、この顔にすることを思いついた人(監督なのか女優さんなのかは知りませんが)というのは中々グッド・ジョブだと思いましたですね。ユニークな作品ですし、観ておく価値は十分かと思います。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 6点(2021-03-13 19:33:41)(良:2票)
1.これは、落語の滑稽話(こっけいばなし)みたいな映画でしたね。
 
滑稽話とは、他人の馬鹿馬鹿しい行いや、失敗の顛末を笑い話にする演目のこと。
落語と違うのは「落ちが無い」ことで、映画で言えば、感動のハッピーエンドでも、恐怖のバッドエンドでもない。
ましてや、どんでん返しなど有る訳もない「なるようになる」物語です。
 
じゃあ、何が笑えるのか?
それは語られる出来事が、地上の英知を気取る我々人間の馬鹿っぽさ=霊長類の“馬鹿あるある”だからです。
劇中の出来事は「有りそうにないけれど、無いとは言い切れない話」であればあるほど妙に笑える訳です。
例えば、やらかして謹慎くらう芸能人とか、うっかり発言でSNS大炎上とか、盗撮趣味で逮捕される教師などなど・・・
馬鹿な本人には悲劇だけれど、客観的に見れば喜劇。
 
「ディック・ロングはなぜ死んだのか?」で起きる失敗も「有りそうにないけれど、無いとは言い切れない話」。
ポイントは、滑稽話はあくまで、笑う為の「お話」と知って聴くから笑えるという点で、これを真剣に受け取ったら笑えない。
(コメディでは無いので、出来事はリアルに描写され笑わせる為の露骨な演出はされていない)
 
英語圏の人なら、原題“The Death of Dick Long”で、笑い話だと察しがつくはず。
スラングに疎(うと)い人でも、劇中で説明されて気がつき、わかってしまえば、アメリカ版ポスターなんて爆笑ものです。
日本人には、映画の事件がピンと来ないかも知れませんね。
でも、映画ファンなら「羊」の例を知ってるはず。映画のタイトルはあえて、沈黙(笑)
 
人間だから、馬鹿やって大失敗することもあるし、それを誤魔化したくなる弱さもある。
厳しく責める人もいるし、発覚の恐怖や、辛さから逃げたくもなる。
その結果、失うものも沢山ある・・・でも
わかってくれる友だちもいて、自分がわかってやることも出来る。
自分なりに、自分らしく生きていく道もきっとある・・・
 
正しく完璧に生きることを強要され、些細なミスで吊るし上げられ脱落してしまう。
そんな社会で生きてると
こういう映画を観て、何故か、ほっとするのだ。
 
評価は6点だけど、好きな映画でした。
墨石亜乱さん [映画館(字幕)] 6点(2020-09-02 23:06:59)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 5人
平均点数 6.40点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5120.00%
6240.00%
7120.00%
8120.00%
900.00%
1000.00%

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