1.《ネタバレ》 街に蔓延する謎のドラッグ、その名も「パワー」。その薬を呑んだものは、遺伝子レベルの体内覚醒により、様々な生物の特殊能力を手に入れることが出来るのだ。ある者はカメレオンのように体表の色を自在に変え、ある者はアルマジロのように銃弾を跳ね返すほど全身を硬くさせ、またある者はタコのように身体中の関節をぐにゃぐにゃにさせる……。超絶的な力を手に入れた〝超人〟たちが街に溢れ、社会を大混乱へと陥れる中、薬の供給元である謎の組織を追って、売人の少女、市警の私服刑事、元軍人がそれぞれの方法で謎に迫ってゆく――。という、まぁいわゆるマーブルの『X‐メン』なんかでもお馴染みのミュータントものなのですが、見せ方が巧いのでけっこう惹き込まれて観ることが出来ました。肝心の薬の正体をなかなか明らかにせず、最後までちょっとずつ小出しにしてゆく脚本もけっこうよく出来ている(若干イライラするけど!笑)。それぞれの方法で謎の組織へと迫ってゆく主人公を演じた、ジェイミー・フォックスやジョセフ・ゴードン・レヴィットといった人気俳優も華があって大変グッド。特に、敵味方双方のバラエティ豊かな特殊能力をCGで再現した映像は観ているだけでわくわくしちゃいますね。後半息切れしたのか、クライマックスに近づくにつれどんどんと脚本がグダグダになっちゃったのが残念でしたけど、まあエンタメ映画としては充分及第点。気軽に観る分にはそこそこ楽しめるんじゃないでしょうか。