2.《ネタバレ》 タイトルに偽りあり。
太陽なんか出てこないし、空気は霞んでいて汚いし昼間から薄暗い。
そして真実の部分はほとんどなく、大部分は演出されたもの(ところどころに真実は見え隠れはするが)。
それじゃあ、この人たちが日本人より不幸なのかと言えば、必ずしもそうとは言い切れない気がする。
資本主義社会における競争では必ず敗者がいて貧富の格差もあるが、北朝鮮にはそれがない。
ラストで泣いてる少女は確かに可哀想だけど、資本主義の競争社会にだって負け組がいる。
北朝鮮をおかしなもの、間違ったものと決めつけるのは簡単だが、それはアメリカ的自由主義に毒された者たちの勝手な価値観じゃなかろうか。
とまあ、国家思想的なことはさて置き、このドキュメンタリー、市井の人々の暮らしぶりが見えてこず、いまいち面白味には欠ける。
それと同時に北朝鮮という国は世界一異質な国で、実に興味深い国であることを再認識できた。
そういう意味では見た価値はあったように思う。