1.《ネタバレ》 ワリと、当初から分かり難さ・難解さもまま含まれて、んで最後まで観終わってもそれが少し残存する…て方のサスペンスかとも思われますが、冒頭からかなり硬質・かつ大いに異形で凄みにも満ち満ちた空気感なども踏まえて、サスペンス・スリラーとしては単純にごく好ましいレベルまでに仕上がり切っている、と十分に思える作品ではあります。長尺ですが、中弛みもせず、そしてクライマックスには(その長尺にしっかり見合うダケの)「大仕掛け」が配されているので、このジャンルのファンの方(&多少グロやヴァイオレンスに耐性もある方)にならば、とりあえず普通にオススメしてみたくなる作品にも思われますね。
一点、個人的な感想として、前述の大きなトリック=意外性が(オーラスに)待ち構えている…というワリにも、全体の流れというのはまずまず整ったモノだった&細かい伏線も多くが心地好く回収されていった…とも思われるのです、が再度、あくまで個人的には一点ダケ、これも前述の優れて異形な空気感というのは本来は「元々の」シリアルキラーが(当然に)醸しているというモノだった…ハズなのに、この作品ってソイツの方は実は必ずしも「本題」じゃあなかったと言いますか、とあるタイミングでいつの間にかスルッと「別の話」にスライドしてってる…みたいな気もするのですよね。再々度、個人的には、そのすり替え(がもたらす意外性)とゆーの自体に関しては、少なからず違和感=心地の好くない方の驚き、も感じられてしまった…てコトについては、一応言及しておこうかと思います。とは言え、先ほど心地好く回収されたといった「伏線」の一つには、確実に主人公の刑事その人に対する(コレも相当に強烈な)違和感も含まれてはいました⇒コイツもコイツとて、ど~考えてもこのまま真っ当にはこの話を終えられないだろーな…という。
一長一短、少し迷ったトコロではありますが、最終的には高めに寄せたこの評点にしておこうかと思います。興味のある方は是非どーぞ。