1.《ネタバレ》 タバコに含まれる5種類の有害物質で悪の軍団と戦う「タバコ戦隊」は今回も敵を退治するも、
地球滅亡を企むラスボスのトカーゲに立ち向かうには結束力が足りない。
そこでネズミ司令官の命令で湖畔の基地で合宿を行うのだが…。
日本の戦隊ものをリスペクトしているのか、茶化しているのかよく分からないゆる~い空気に、
本筋とはかけ離れた怪談話ばかりして、時折牙を剥くグロ描写。
ダニエルズとは別のベクトルのシュール&ナンセンスさに戸惑いを感じてしまう。
5人ともほぼ同じスーツで色さえ分けてくれたら少しは楽しめたかも。
本作の本質とはズバリ"恐怖"。
合宿先で特殊なトレーニングを受けることもせず、ヒーローものとは無関係な怪談話に花を咲かせる。
しかもどれもこれも中途半端でオチがない、ただ消費されるだけ。
つまるところ、自分たちが負けたら地球が滅亡するという本筋=最悪の恐怖から逃げているとも言える。
だから、トカーゲの計画が前倒しになったとき、狼狽して何もできないので新たなサポートロボットに頼る。
ところが、その最後も脱力したくなる展開で、トカーゲは夕食で妻子に毒を盛られて死ぬことになり計画は中止、
サポートロボットの時代逆行機能も一向に起動することなく、前のロボットの方が有能だったという。
今までの話は、怪談話はいったい何だったのか……
戦隊5人でタバコを吸いまくり、プカァーって煙を浮かべるラストシーンに哀愁が漂って笑える。
喫煙で頭がボーッとしていって、後ろ向きな脆い絆とひたすら現実逃避し続ける人間の弱さがそこにあった。