1.《ネタバレ》 原作は既読。面白い小説だったんで同作者の二作目「正義の申し子」も読み、今は「震える天秤」を読み始めたところ。当然、この映画も観ない選択肢は無かった。で、感想としてはイメージと違う配役もあるにはあるが、それはそれですぐに慣れたし、ポイントはしっかり押さえていて悪くない映像化だと思った。最後のカオスに向けて着々積み上げていく感じにワクワクできた。生活保護不正受給という社会問題を扱い、古川親子のように重苦しい案件もあるとはいえ、基本的には娯楽作品だろうし、映画の佐々木は薬物には染まっていないからやり直しがきく。原作の皮肉な結末も、映画の希望を持たせたラストも、それぞれに良さがあって甲乙つけがたい。あと、サマーフィルムの二人がこういう形で再共演してるのは感慨深いものあり。一見の価値あり。