16.狡っ辛いポップへの拒否反応と、強引なストーリー運びに白けてしまいます。華麗なダンスのお陰でリタイアは免れました。 |
15.“アステア&ロジャース”コンビのベストとも評される作品。 正直に言って、映画としての出来はイマイチだと思う。話は雑だし、オチの付け方も荒い。しかし! 二人のダンスは本当に素晴らしい。とにかくもう、優雅! 二人の動きの一挙手一投足が美しい。ダンスシーンの設定も工夫を凝らし、ダンス教室で、雪山で、ステージで……と色んなシチュエーションで魅せてくれる。 ダンスと言えば、アステアのベストパートナーは、ロジャースか、それとも後に共演したエレノア・パウエルか、と評価の分かれるところだが、タップ名人のパウエルはパートナーと言うよりライバルじゃなかろうか。アステアとパウエルのダンスシーンは、パートナーと言うより個人芸のバトルなんだな。ところがロジャースとのダンスは、息がピッタリと合った正しくコンビ芸。なんせこの二人で9作も撮ってるワケで。 これはコンビの主演5作目(この前に脇で共演した1本有り)。アカデミー受賞の素晴らしい楽曲に載せた、二人の全盛期とも言えるダンスは必見でしょ。 【TERRA】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-11 18:44:07) |
14.アステアとロジャースのコンビがいて、気のいい相棒がいて、ライバルがいて、三角関係(あるいは四角関係)があって、もちろん華麗なダンスがある。もう最高ですね。ウチの子供たちもアステアのダンス映画はお好きなようで、私が観てると横に来て見入ってますが、ジャッキーチェンのアクションを楽しむように、アステアのダンスを楽しんでるみたいですね。ストーリーは例によって他愛無いと言えば他愛ないのですが、アステアがロジャースと組んで、まずヘタクソなダンスを見せたと思えば次には華麗に踊って見せたり、あるいは奪われかけたバンドを賭けで取戻したかと思えば、また賭けですべてを奪われたり。あるいは反復される、ズボンの折返しネタ。こういう、振り子が振れるような行き来をストーリーに織り込み、おどけて見せながら、クライマックスでは主演ふたりが誰もいないホールでダンスを繰り広げ、カメラも素晴らしいクレーン撮影でこれを追いかけるのが、まさに圧巻。楽しさに満ち溢れた作品です。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-04-09 22:57:37) (良:1票) |
13.アステアがダンスの名人だとは知っていたが、ここまで上手いとは驚いた。踊って踊って踊りまくる。もちろんお相手のジンジャー・ロジャースも。この二人で組んだミュージカル映画がヒットするわけだ。ストーリーは無理矢理ハッピーエンドくさいが、手品の芸などのおもしろさもあって楽しめる。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-04-15 07:50:27) |
12.《ネタバレ》 このコンビの映画ではこれが一番好きなの。変化球のようでいてちゃんとツボを押さえているとこ。趣向が凝ってる。アステアの結婚式から始まるが、相手はロジャースではない。そうだったら話が進まないけど、こう始めて話を収められるのか、と観客は興味津々。ロジャースとの最初の出会いはツンツンしているという定型を踏む。そこらへんの「外し」と「定型」の揺らし具合がシャレてるんだ。うさんくさげに見られて、次第に心が解けていく経過が、だいたいこのシリーズの基本。わざと下手に踊ってから実力発揮、ってパターンも好きだね。それにずっと一緒にいる親父が楽しさを添える。ダンスの見せ場としては、三つの影とのやりとりか。最初はアステアの影と思わせておいて、次第にズレてやりとりを始めちゃう。とこの客席に元婚約者が現われて、さあどうするどうする、となる。アステアとロジャースは、大人数で踊ったあと二人だけでしみじみ踊る定型へと進む。こういうダンスは「愛」のシーンなの。ただただうっとりさせる。最初は下の階で踊ってて、心の高潮とともに上の階にのぼり、クルクル回る。この二人で踊った一番ロマンチックなナンバーじゃないか。そしてもじもじしていた婚約者マーガレットとの再会、マーガレットの手紙を読んだアステアが「You don't love me」と喜悦に震えて叫ぶ。一同大笑いになるのもアメリカ映画のいいところ(藤木孝似の指揮者は可哀想すぎる。婚約者のモチーフがあるのだから恋敵はいらなかった。なんかイタリア系をいつも笑いものにしているな)。フランスだったら人生の皮肉を強調したりするとこだが、あっけらかんと元恋人同士が互いを祝福し合う。いいなあ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2011-05-01 09:55:14) |
11.《ネタバレ》 フレッド・アステアとジンジャー・ロジャース。本作でも前半、中盤、終盤と2人の素晴らしいダンスをたっぷりと見せてくれます。しかしダンスに関して言うと本作で一番好きなのはアステアの個人技です。顔を黒く塗ったアステアが一人でタップを踊るシーンです。(このシーンにはタップの神様と言われた黒人の名タップダンサー、ビル・ロビンソンへの敬意が込められているそうです)バックの影も最高に楽しい演出でした。アステアとロジャースが出会う。その後なんだかんだとありますが、最後はハッピーエンド。ストーリーの方はこの2人の映画のいつものお馴染みのパターンなのですが、作品ごとに必ず見せ場が用意されており、2人の素晴らしいダンスに楽曲にと確実に見る者を楽しませてくれるのです。ただ、本作のハッピーエンドはかなり強引でしたね。最後は指揮者の男があまりにも気の毒でした・・・。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-27 23:38:00) |
10.《ネタバレ》 (情報が曖昧なので本当かどうか、わからないのですが)F・フェリーニが「ジンジャーとフレッド」を撮った時、取りあげられた当の両人は正反対の対応を取ったそうだ。アステアはフェリー二に感謝の一報を送り、ジンジャーは「告訴してやる」と息巻いた、とのこと。もちろん古き良きハリウッドを愛していたフェリーニであったから話は良作であり、そこには彼なりの深い愛情があったのは当然で最初自分がこの噂を聞いた時、ジンジャーの態度にもうちょっと大らかに構えてやれよと思ったものだった。ただ彼らの映画を見続けた今では仕方のない事、と思っている。つまり彼らが到達した領域は何人も侵すことの出来ないもので例えそれが尊敬の念であっても、貶める様な事は許されないと彼女は感じていたのではないか。それほどまでに彼らのダンスは素晴らしい。で、極私的彼らの最高のシーンは「Pick Yourself up」を挙げたい。踊りの呼吸があわなかった彼らが戸惑いながら踊りを合わせ遂には見事なまでのハーモニーを醸し出す。この場面を観て私の心も飛んでしまう様な楽しさが湧いてくるのでした。話?それは...まあ...もにゃもにゃ。 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-09-26 16:55:45) |
9.この映画のタイトルにもある有頂天!この場合だと、なるほどね。確かにフレッド・アステアの有頂天ぶりとまた他の人も泣いたかと思えば笑っていたりと本当に有頂天ではある。相変わらずフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのこの二人の踊りは凄い。あの足さばき、踊りの凄みなんて、この二人しか出せないぐらい凄いし、それだけでも観ていて楽しめる。けど、ストーリーがいまひとつで同じ二人のコンビによる作品ならもっと良いのがあるのではないかと私はそう思う。 【青観】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-03-25 18:03:23) |
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8.アステアとロジャースのコンビで作られた作品ってのはそもそもダンスと歌を見せる作品なわけだから、当然超一流のダンスが拝めるのは当たり前で、それだけで満足できる方も当然おられるだろうし、おられるのも納得の華麗なダンスが満載なのですが、もともとダンスなり歌の鑑賞なら断然生(ナマ)でしょ!と思う私にとって、また特別にアステアとロジャースのファンでもない私にとってはイマイチ高揚感を得られなかったりする。それはこの作品に限らないのですが。とは言うもののコメディとしてのノリもよく、展開のテンポもよいので、ダンスシーン以外でけっこう楽しめました。ダンスシーンではなんといっても影とのダンス。あそこは魅せてくれます。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-03-19 19:06:05) |
7.アステアとロジャースのダンスを堪能するために見た映画なので、ストーリーはどうでもいいはずなんですが、ちょっと、ひどいなぁ。コメディのつもりなんでしょうが、人の人生を大きく狂わせるような行為(もはや悪戯ではすまされない)がストリーを展開させるうえでの大きなキーになっていると、単純に笑ってすませる気にはなりません。ロジャース&アステアのダンスは言うこと無しでとても素晴らしいのですが、見終わってからは、ストーリー展開への不快感が強くて後味が悪いったらありません。まあ、それでもロジャース&アステアのダンスシーンの素晴らしさに6点献上。 【はやぶさ】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-10-31 22:59:18) |
6.アステアとジンジャー・ロジャースのダンスが芸術であり、他のどのような表現方法を持ってしても到達し得ないと思わずにはおれない"NEVER GONNA DANCE"惚れ惚れするこのシーン!映画としての完成度は、このコンビ作品の中でも最高峰にあるでしょう!それにしてもジンジャー・ロジャースは最高にキュートで、あの困ったちゃんの眼差しにメロメロです・・・。そんで、アステアのダンス、特に例の黒塗り&影のカッコよさのはシビレます。また時折と言うか、結構思うんですけど、アステアの演技、ニヤッとした時の目線の送り方にキムタクを感じるのは自分だけでしょうか?(おそらくキムタクは意識していないと思いますけど)この作品では、特にそれを感じますんで。あぁ・・・書いてしまった。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-06-24 17:51:09) |
5.《ネタバレ》 あれで「ダンスには未来がない」だなんてよく言うよ(笑)。「もう踊らない」なんて守れない約束はしない方が良い…と。観る者全てを夢の世界へと誘うフレッド・アステアとジンジャー・ロジャース共演の傑作ミュージカルです。ストーリー的には『トップ・ハット』よりも面白いと思います。特に25セント騒動からダンス教室までの流れは秀逸。個人的にジンジャー・ロジャースって特別物凄い美人だとは思わないけど(失礼!)、フレッド・アステアと踊っている時の彼女は良く映えています。そして二人のダンスシーンのこれまた長いこと!今時のミュージカル映画では全く考えられませんね。まさに観ているこっちもウキウキ有頂天な気分になる一本です。 【かんたーた】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-15 13:10:04) (良:1票) |
4.個人的にはアステア&ロジャーズ作品の中で一番すき。はじめてみたとき、「Never gonna dance」で、「君以外の人とはもう踊らないよ」と歌うアステアと、指揮者と結婚することになっているロジャーズのダンスシーンに涙が出た。ダンスシーンで泣いたのは後にも先にもこの映画だけだが、二人の気持ちの微妙な部分がダンスとして表現されていることへの猛烈な驚きは今でも変わらない。ミュージカルってストーリーは二の次で、音楽とダンスだけ楽しめればいいと思っていたが大間違い。この映画の二人のダンスには、台詞によるシーンよりもずっと濃密なストーリーがはいっている。もちろん、アステアのソロダンスなど、他のシーンも充実。邦題については賛否両論だが、名づけた人がこの映画をみて有頂天になってしまったことは想像に難くない。 |
3.アステアとロジャースのダンスだけで言えば見事というしかない。軽やかで身ごなしの優雅でしなやかなこと!このダンスコンビ以上のカップルは他には思いつかない。アステアが影と踊ったり、タップからボールダンスまでいろんな踊りが堪能できる。ただ、ストーリー運びはアステアの婚約者やロジャースを愛する婚約者をあっさり都合よく片付けて、主役達のハッピーエンドというイージーさが今ひとつというところだった。 【キリコ】さん 7点(2004-03-15 19:10:24) |
2.《ネタバレ》 『有頂天時代』という邦題がよくありません。まるでチャップリンの『○○狂時代』と重なってしまいます。いえ、チャップリンがダメと言っているわけではありません。むしろ好きなくらいで。ただ、アステアとロジャースの優雅で華麗な世界を表現するには物足りないと思うんです。“有頂天”という言葉からでは、まるで二人が得意がっているような印象を与えてしまいがち。まだ『スイング・タイム』のほうがいいのではないでしょうか。この映画のダンスナンバーはどれも洗練されていて完成度が高く、一番を決めるのは非常に難しいのですが、個人的な好みであえて挙げるとすればアステアが顔を黒く塗って一人でタップをするシーンになります。中でも影がスクリーン(のようなもの)に映し出されるように撮られている映像では、アステアと影の動きがズレていないか凝視していました。アステアの早い動きに目がついていけなかったからか、ズレがわからないまま。その後、意図的に本体と影の動きをズラす演出に、もう目がくぎ付け状態になってしまいました。ストーリーは結構イライラするところがありますが(特に婚約者のことを黙っているアステアと、自ら墓穴を堀まくる手品師)、終わってみれば二人はハッピー。ちょっと指揮者の二枚目兄ちゃんがかわいそうでしたが、これはこれでいいのかな。 【元みかん】さん 7点(2003-11-01 07:07:30) |
1.《ネタバレ》 アステア&ロジャースによる傑作ミュージカル。2人が出会う→誤解が生じて嫌われる→誤解が解ける→でもまだ障害が残っている→上手い具合にことが運んでハッピーエンド、という極めて単純な(そしてありがちな)ストーリー展開でありながら、ふたりのダンスやアステアの歌などを織りまぜて観る者を存分に楽しませてくれる。主人公ラッキーの幸運のコインや、手品が得意?な相棒のカード(スペードのエース)、折り返しのある燕尾服など、小道具を用いたエピソードも楽しい。なお、アステアが歌った主題歌“The Way you Look Tonight”はアカデミー主題歌賞を受賞。映画『ベスト・フレンズ・ウェディング』の中では、ジュリア・ロバーツとダーモット君の「二人の曲」としても用いられている名曲です。 |