4.《ネタバレ》 ホラー映画の定石を踏んだ手堅い作品。
演出やシーンとシーンのつながりに、拙い部分もありますが、最初からクオリティには期待していないので問題なし。
むしろ、プロットが思ったよりしっかりしていて好感が持てます。
発想は『ファイナルディスティネーション』で、ギミックは『着信アリ』ですね。
怖くはありませんが、その手口やグロ描写はそれなりに見応えがあって面白いですね。
この手の作品の登場人物って、誰も人の話を聞かないし、自分勝手だし、うっとうしいし、勝手に死ねよって思っちゃうので見ていて悲壮感はありません。いや、逆に、その辺の馬鹿さ加減って、アメリカもタイも同じなんだー、と変に感心しちゃいますね。こんなところにもグローバル化の波が。
ただ、『レインボー』なる女の子の正体だけは、最後までよくわかりませんでしたね。
もちろんそんな細かく追求するような作品でないことは確かなんだけど、気になります。
あの女の子が電話の主なのか。
それともただの『99999999』の伝導士なのか。
謎を残したまま、女の子は次の標的の元へ。いいですよ、この悲劇が繰り返されちゃう感じ、嫌いじゃないです。
高校の先生が授業で講義していた『パンドラの箱』の好奇心ばなしが、しっかり伏線として効いていたのはなかなか良い。
人は、『かけちゃだめ』と言われるとかけたくなるもの。
単純明快で、何のひねりもないけれど、そのとーりでございます。