3.《ネタバレ》 コギャルが主人公。
コギャルという存在自体が、時代を感じさせてしまうので、とにかく古臭い。
年代的に古いという意味ではなく、時代遅れ感が痛々しいのだが、それもまた山本政志監督らしいところであって、
その時代を色濃く映すアイコンだからこそ、コギャルを主演に据えたんだろう。
この映画、演技という点では最低だ。
ほとんどの登場人物が素人くさい。
だけど、それが逆にリアリティを生んでいて、臨場感がある。
鬼丸という役者、生理的には受け付けないが、とにかくインパクトが凄い。
耳障りな低い声、気色の悪いロンゲ、妙に強い設定等、とにかくウザい。
そのウザさがありながらも、インパクトと存在感だけは絶大で、この作品で一番印象に残った役者だった。
内容はほとんど無いに等しい。
ウリは、全編オール・ニューヨーク・ロケ。
ニューヨークを堪能できる内容だ。
雰囲気は悪い意味で、80年代日本映画の佇まい。
垢抜けず、内容も薄い。
ニューヨークロケという時点で、満足してしまったのか、それともニューヨークロケが大変過ぎて、演出まで気が回らなかったのかは分からないが、
完成度は高いとは言い難い。