<ネタバレ>ギャング映画には、ある種お決まりのスタンスというか測定路線の .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>ギャング映画には、ある種お決まりのスタンスというか測定路線のスタイルがあるが、本作はそういう従来の枠にはまる事なく、巨匠マイケル・マンの円熟したスタイルが貫徹されていると言えよう。それはステディカムを多用し、リアリズムとクールさを融合させた、彼独自のトーンであり、人によって好き嫌いはあるだろうが、本作ではそれが最後まで貫かれている。また、ライティングの美しさ、そして、特に銀行強盗でのショットの格好良さには目を見張るものがある。無論、ジョニー・デップもクリスチャン・ベイルも最高に格好いいわけであるが、ただシナリオの出来には少々不満がある。愛するたった一人の女。彼女との関係が描写不足に感じたので、例えば彼女が警察に捕まって連れて行かれる様子を見て一人男泣きするデリンジャーを見ても、それほど心揺さぶられるものがないし、ラストにしてもやはりそう。格好よさ、クールさを貫いてるのはわかるが、私としてはもう少し、情感を加味してほしかった。[良:1票]