松本清張作品を臆面もなくパクった邦題なんですけれど、ああいう .. >(続きを読む)
松本清張作品を臆面もなくパクった邦題なんですけれど、ああいう、独自の推理で黒い霧を晴らそう、ってな作品ではなく、真相という点ではなんとなく最後までモヤモヤしてます。しかし作品の印象は決してモヤモヤしたものではなく、ドキュメンタリータッチでトンガってます、むしろ神経質な印象。
しかし時系列がことさらにバラバラになっていて、なかなか全貌が掴めず、最後まで観てようやく全体が繋がるような感触があるのですが、それにしても、物語の冒頭で殺害されていた、ジュリアーノという人物。彼こそがこの作品の中心となるカナメの人物のハズなのですが、作品全体を通じて、その彼の存在感というものがまるで感じられず、映画の中心にポッカリ穴があいているような。
不思議な印象の作品です。