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<ネタバレ>冒頭の東映マークが「波ざっぱーん」ではない、古い作品。三部作の第一部、ですが、三部作と言っても1本あたり1時間に満たない、興行の余白を埋めるような添え物的作品です。こういった作品が当時の子供たちを熱狂させたんだな、と思うと興味深いところですが、その興味深い理由というのが、今の我々の目で見ると正直かなりキツ~いものがあるので、ああ当時はこんなのでも楽しめたのか、と。新鮮さ、って大事ですね。
物語の発端が描かれるこの第一部、これだけ見たとて何とも言いようが無く、そもそも肝心の笛吹童子が全く活躍しないんです。いや、全三部にわたって、たいして活躍しない、というか、登場シーン自体が多いとは到底言えないもんで、その点は、文句を言うよりも第1部の段階で慣れておいた方がよろしいかと。まあ、脇役ないしそれ以下です。
笛吹童子・菊丸を演じているのが、若き日、若すぎる日の、中村錦之助。これは一見の価値あり。と言いたいところですが、どうも心許なくって。対話シーンなどでの手持無沙汰感、もうちょっと何とかならんか、と思っちゃう。ただしこの辺りは、演出側の責任、あるいは当時の東映の余裕の無さ、でもありますが。
城を乗っ取った野武士の大将に、月形龍之介。どうもこういう豪快タイプの悪役のイメージとは合わないような気がしつつ、しかししっかりと豪快に演じ、何より、殺陣の腕前はさすが、大したもの。
笛吹童子の兄・萩丸(演じるは東千代之介。イケメン兄弟の設定ですな)は、敵の手に捕らえられた挙句、骸骨マスクを顔につけられ、危機一髪。よくわからんが、このマスクが顔から外れないんです。こういう胡散臭いアヤしさが、いいじゃないですか。
さらには彼らの数少ない味方も敵に捕らえられ、あわや磔の刑に! しかしそこに異変が!
というところで、次回に続く。。。紙芝居に夢中になるように、みんな楽しんでたんでしょうね。第一部ではまだ控えめですが随所に特殊効果も使われたりしていて。
第二部、いかなる展開が待ち受けるか?