さて、すみません『プリースト判事』を未だ観たことが無いので、 .. >(続きを読む)
さて、すみません『プリースト判事』を未だ観たことが無いので、本作とどう描き分けられているのか気になりつつ、なんですが、とりあえず。
主人公のプリースト判事、何かと言えば薬と称して酒ばかり飲んでる酔いどれジジイ。何かと頑固そう。こんな人に判事を任せてよいのか心配になるけど、何かと憎めない。その彼の姿が、ときに音楽を交えて陽気に語られるのですが、陽気なばかりじゃない。
賑やかなパレードの行列もあれば、寂しい葬儀の行列もある。そしてそれらの行列と対比するように、プリースト判事がひとり、トボトボ歩く場面が描かれたりもする。ラストなんて、わざわざ女性が声をかけようするのをそばにいる男が押しとどめてまで、判事をトボトボ歩み去っていくシーンに仕上げていたり。
判事は頑固そうだけど、要するに誇りをもってる。そして人生、いつも戦ってきた。昔は南北戦争で戦い、今は選挙で戦っている。判事の職だって、お気楽そうに見えなくもないけど(笑)、自分の信じる正義のための戦い。だから、正義に反する理不尽なリンチには、命がけでそれを止めようとする。
そういうのが、枯れた味わいを伴って描かれていて、いいんですよね~。時代は移り変わり、だからこそ、変わらないものへの郷愁があって。