冒頭の子犬に、まずやられる。
ああ、この子が盲導犬として( .. >(続きを読む)
冒頭の子犬に、まずやられる。
ああ、この子が盲導犬として(自ら望んだわけでもなく)、その短い生涯を人間のために捧げるのか…と思った瞬間、もうダメ。
映画そのものは、非常に抑制のきいた演出で、ひたすら自然体。
ドラマチックに描こうとしていないところに好感がもてる。
それは、クイールの気高い一生に、気安く感情移入することを許さないような空気となって、崔洋一の撮る「動物モノ」らしいような感じもした。
椎名桔平、小林薫といった達者な役者の好演も実話である本作の重みに相応しいものであった。