コミックの映画化というジャンルにおいて、ティム・バートンはそ .. >(続きを読む)
コミックの映画化というジャンルにおいて、ティム・バートンはその能力を遺憾なく発揮できるタイプの映画監督であることは間違いない。そして、「バットマン」は特に彼が手掛けるにふさわしい素材であったことを確信させる。
なぜなら、「バットマン」はその世界観そのものが、ある意味“イカレ気味”であるからだ。大袈裟すぎる程に“犯罪都市”な舞台・ゴッサムシティーも、現れるいかにも狂気じみた悪者たちも、そもそも、元来普通の人間なのに、その莫大な富を行使しヒーローになってしまったバットマン自体、“尋常”ではない。
こういう、イイ意味でイカレた世界を映像化するには、それ相応の“美意識”がなければ成立しない。