1981年生まれの怪獣映画ファンにとって、「平成ガメラシリー .. >(続きを読む)
1981年生まれの怪獣映画ファンにとって、「平成ガメラシリーズ」は、ある部分においてゴジラ映画以上に愛着とリスペクトを感じている怪獣映画である。
シリーズ3作品のクオリティーの平均値は、極めて高くて、改めて見返してみるとやっぱり面白い。
金子修介監督が生み出したシリーズ各場面でのビジュアルセンスは、ゴジラ映画にはない新機軸を打ち出している。
破壊された東京タワーに巣食うギャオスを映し出した夕景など格好良過ぎる。
今夏公開されたハリウッド版「GODZILLA」が、良い意味でも悪い意味でも「ガメラ」寄りだったので、今一度この「平成ガメラシリーズ」を鑑賞しなおしてみることにした。
群衆の中でやたら目立つ“ヴェルディ川崎サポーター”の存在感が顕著に表しているが、90年代ど真ん中の時代性がもはや懐かしい。
その時代性にある意味ハマっている二人のヒロインの“大根ぶり”は、失笑を超えてむしろ微笑ましい。中山忍の見事な棒読みは、堪能すべき今作の味わいだろう。
昔は、科学的存在のゴジラに対して、神話的存在のガメラのキャラクター性が今ひとつ好きになりきれなかったけれど、改めて見直してみると、先駆者ゴジラに対してのオリジナリティーとして、その方向性は正しかったと思える。
爆風スランプのエンディングテーマ「神話」も最高!