寺尾聡さんのピュアな瞳。世の中の騒々しい事柄を全て洗い流した .. >(続きを読む)
寺尾聡さんのピュアな瞳。世の中の騒々しい事柄を全て洗い流したような清さがある。そしてその瞳の先に、物語に絡む大勢の人物が照らし出される。背負っているもの、苦悩。そうして伸びる黒い影こそが、今の日本の実像そのものなのであろう。佐々部清監督は「陽はまた昇る」に続いてこれぞ日本映画!と思える作品を撮ってくれた。 ただ、それと映画の面白さは別。詰め込みすぎな上にテンポが悪いのでダレてくる。原作(既読)を超えるというのは余りにも難しいのだろうか。