導入部の雰囲気は、さながら、イギリスかフランスあたりのヨーロ .. >(続きを読む)
導入部の雰囲気は、さながら、イギリスかフランスあたりのヨーロッパ作品を思わせる
のだが、フランス映画の「奇人達の晩餐会」のようなエキセントリックなコメディかと
思いきや、どちらかというと、ドラマ重視の作風であった。
鑑賞後の感想として、細かい点は全く違えども、大きな雰囲気としては、市川準監督の邦画の秀作「大阪物語」を思わせるコメディタッチの人間ドラマという印象。
古くは「スティング」や、近作で「ベイブ」に見られるような、「チャプター割り」
が、本作ではうまく効果を発揮している。小気味よく「切り」を与えていて、ダラダラと流れる間を与えず、一歩手前で、キリっと節目を付けて、テンポ良い構成を実現している。このあたりの演出は素晴らしく、観手にとっても大変、ありがたい。
言い換えれば、この「チャプター割り」が、「無い」、もしくは、「もう少し長め」であったなら、この作品、鑑賞に堪えなかったかもしれない。
ゴースト・バスターズのビル・マーレーが控え目な役で出演している。