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<ネタバレ>オーソドックスなモンスター映画。モンスターものとしての新鮮な面白さみたいなのは皆無ね。「モンスター映画のユニバーサル」のアイディンティティを維持するための存在みたいな感じ。ホラーゆえに怖がらせようとする演出が散りばめてありますが、大音響で突然バーン!ってのは古典的、私の苦手なグロ描写(腕がもげたり首飛んだり)が多いのは今日的ですか。呪われた家族という設定の元で繰り広げられる父と子の愛憎の物語はヘンに風呂敷を広げ過ぎていなくて、映画そのものの尺もタイトな感じで作られていて良かったです。ただ、私、これをデジタル上映で見てしまったんですね。『アバター』みたいな極彩色映画ならば問題ないんですが、この映画は闇を主体としたモノトーンの映画、デジタルだと白が浮いて、黒が潰れてしまうので、画的にのっぺりしてしまって、こういう色彩設計の映画には不向きなんですわ。この映画に漂う美術の妙味がかなりスポイルされてしまっていただろう事を考えると、映画館で見たにも関わらず、ちゃんとした評価なんだろうかなぁ?という疑問が湧いてしまったりもして。やかましい音響が抑えられていて、もう少し深みのあるフィルム映写ならば評価ももう少し変わっていたかもしれません。映画を見る環境って大事です。