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<ネタバレ> ツイッターのTLに並ぶ不評の嵐に「あー、ベッソンたらまたやっちゃったのねー」って思いつつ見に行きましたが、?あれ?面白いですよ?これ。
テレンス・マリックが3時間くらいかけて語りそうなネタを、ベッソンが優しく、判りやすく、アクション交えて90分足らずで伝えてます、みたいな映画。
冒頭、犯罪サスペンス映画にいきなり唐突に『アース』とか『ライフ いのちをつなぐ物語』とかのノリが入り込んできまーす、って状態は苦笑せざるを得えませんが。むしろそっちをやりたいんか?って。で、最後まで見ると結局はそっちがやりたかったようで。
ルーシーが復讐やら何やら、世俗に興味を無くしてしまった時点で映画としてはコワレます。犯罪サスペンス映画のプロットが進行している中で肝心の主人公がそのプロットとは全く別の方向を見ているという、もう映画と主人公との対話ができていない状態。
なんで脳がいっぱい使えると超能力者になっちゃうの?みたいなツッコミどころ満載な部分は、実は大して重要ではありません。人を越えたところから人を見つめる映画というところがポイントで。
宇宙の誕生から生命の誕生、営みを見つめて、そしてその時の流れの中に人間が存在する事の意味を捉えようという映画(モーガン・フリーマンが大体の要点は語っちゃってますが)。
出会って間もない男に騙されて犯罪の片棒を担がされちゃうような頭の悪そうなトロいお嬢さんが神様になるまでのお話。その、万物のシステムに触れてゆくスカヨハに神々しい魅力を感じられたので、私としてはいい映画。