<ネタバレ> この監督のクセで、今回もやや説明的な感が無きにしもあらず、 .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ> この監督のクセで、今回もやや説明的な感が無きにしもあらず、ですが、ヘンであるがゆえの「これは一体どういう話なんだ?」っていう興味の持続と、ヘンでありながらも映画としてきっちりとまとまってゆく巧さに満足させて頂きました。
宇宙の中で長い時を刻む地球の、そのいっときの物語、1つの家族の話。『メッセージ』にも繋がるミクロとマクロの世界が、オフビートな笑いとちっとも先の見えて来ないドラマによって紡がれてゆきます。バラバラに撒かれた家族のそれぞれのエピソードが、宇宙人という突飛なモチーフを通して、やがて1つの形を成してゆく、その面白さ。
「美しい地球」に対する固定観念、人間の眼から見ながら人間の存在が排された自然に対する視点、対する人工物の美しさ。その投げかけられるメッセージにハッとして。
最後まで見て、佐々木蔵之介の「まばたきしない男」や、今のこの日本で「牛が自由に歩いてる、入ってはいけない、警察が追いかけてくる場所」などの、なお曖昧に残る虚と実に至るまで、その「考えさせるバランス」が気持ち良い映画でした。[良:1票]