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<ネタバレ> ディズニー100周年記念!ってワリには地味と言うか薄いと言うか、随分小さくまとめちゃったのね・・・って印象。
決して悪くはない、楽しめるのだけど妙に淡泊な作りでこの作品ならではの強い個性が感じられなかったの。
ヒロインのアーシャがこれまでの、特にこの10年ほどのディズニーヒロインの寄せ集めみたいな印象で、彼女ならではの個性が感じられないのね。ラプンツェルっぽかったり、アナだったりモアナだったりミラベルだったり(ラーヤ成分は薄めかしら)。そのせいか、行動にも強い意志みたいなのは感じられなくて結構行き当たりばったり。そこでおじいちゃんのだけ取ってくるかぁ?みたいな。
後半、協力する友人たちも初期にそれぞれ個性は与えられているハズなのに取って付けたようなシロモノなせいかキャラとしてはちっとも立って来ないの。おっさん声の子ヤギのヴァレンティノも特に活躍するワケではないし。
ヴィランな王様にしろ、その王を必ずしも信頼してはいない王妃にしろ、全員が妙に薄いキャラに描かれていて、アク抜き状態なためにどうにも印象弱いのよね。王様、絵よりもむしろ福山雅治さんの声の個性が強くて「あー、ましゃだねぇ」って。
舞台は狭いし(『アナ雪』のアレンデール城周辺だけで起こる物語、みたいなモノね)、歌も印象に残りづらく(メインになる歌のシメが「ない!」でさっと切られちゃうの、余韻残らなくて微妙じゃない?)、見終わって記憶に残るのがスター可愛い、ってくらいなの、微妙ね。
っていうかエンドロールが卑怯なのでそっちに全部キモチ持っていかれちゃうかしら。それはこの映画自体のモノではない全く別の感動を与えてくれちゃうワケで。
これまでのディズニー作品のオマージュやエッセンスが散りばめられていて、だからそこを色々見つけて感慨に耽ってね、みたいな側面があるのかしらね。美術の作りなんかも含めてある意味ノスタルジックで後ろ向き。
ここでひと区切りで101年目からのディズニーを乞うご期待ってところかしら。でも『アナ雪3』とか『アナ雪4』とか言ってるけどそんなんで大丈夫なのかしら?