人は、未来に何が起るか分からないからこそ、人生の決断の一つ一 .. >(続きを読む)[良:2票]
人は、未来に何が起るか分からないからこそ、人生の決断の一つ一つを慎重にしなければならないし、幸せなひととき、ひとときが、かけがえのないものに感じられるのではないでしょうか。見てしまった未来が(困難もあるけれど)「居心地の良い」未来だったから「会いにゆく」、というこの物語には、とても素敵なお話しだとは思うのですが、強く心震わせられるようなものは、残念ですが感じられませんでした。ただこの映画に登場するのは、皆純粋で内気で少し不器用な、思わず応援したくなってしまうような人たちばかり。あまりにもオクテな主人公たちに、神様も決断を促す手助けと試練を与えたのかもしれません。少し気になったのは、家族三人だけが別世界の住人のように、三人だけで完結していて閉じているように見えたことで、例えば、市川実日子さんが演じていた同僚の女性が入り込む余地もなかったのは切なかったです。彼女が、喫茶店でヒロインから笑顔で「あなたのこと覚えていないの」とばっさり実存を否定されるシーンがありますが、仕方ないとはいえ、あれは残酷すぎる一言ではないでしょうか。逆にとても良かったなぁと思ったシーンは、高校卒業の日、サイン帳を「書いて」と差し出された瞬間のタッくんの顔、と書き添えた言葉。ああいう小さな勇気と決断が、運命の方向を少しずつ決定してゆくのかもしれませんね。(それにしても一番決定的な瞬間の顔は見えなかったのは「永遠の謎」ですね。笑)[良:2票]