40歳を越して、望む望まないに関わらず独り者を貫いている人間 .. >(続きを読む)
40歳を越して、望む望まないに関わらず独り者を貫いている人間にはそれなりの「孤独感」みたいなものが必ずあるはず。それは売れっ子のスランプ中女流漫画家に限らず、男女問わず、普通の会社員でも、自由業でも、ニートでもしかり。ところがこの映画の画面からは、そんなものはちぃぃぃぃぃぃっっとも、微塵すら感じられない。大島弓子の原作はどうなのか知らないけれど、正直これは幼稚で甘ったれた映画だと思います。良い歳した大人が総動員でよそんちの猫や、浮気相手を追いかけるのに手分けして大騒ぎするシチェーションが二度も繰り返されるのにはうんざり。逆にこんな日常なら毎日が楽しく過ごせそう。昔吉祥寺近くに住んでいたので見慣れた変わらぬ風景がたくさん出て来たのは良いけど、そんな事で点数を上げるほどチャーリーさんは甘くありません。ちょっと前までいたいけであどけなかった『平川地一丁目』の弟くんが大人っぽくなって、樹里彼役で登場してきたのには吃驚。キョンキョン(←やっぱこの呼び名のがしっくり来る)は昨年の『転々』では歳相応で良い感じだったのに、こんな甘ったれた役では駄目。主役より最近は脇で味を出した方が彼女の味が出ると思いますが。案内役のガイジンさんの役割も僕にはさっぱり意味不明。