この映画、戦後直後の初公開時の批評で「あんな長身ガッシリ堂々 .. >(続きを読む)
この映画、戦後直後の初公開時の批評で「あんな長身ガッシリ堂々とした体型(=バーグマンの事)の女性が怖れおののくのは可笑しい」っていうのがあったようです。それを聞くまで私自身気にも止めなかったんですが、なるほど、確かに言われて見るとこの映画のバーグマンって、同時期の「誰が為に鐘は鳴る」、ヒッチコックの「汚名」「白い恐怖」と比べ格段にガタイが良く見える(笑)おそらく相手役シャルル・ボワイエとの2ショットバランスに格段気を配っていないせいじゃないだろうか?お二人が並ぶとずっとバーグマンのが強靭で怖いもの知らずの女性に見えちゃうんですよ。相手役が長身クーパーやケーリー・グラント、グレゴリー・ペックだと全く気にならないバーグマンの身体的ハンディキャップイコールこの映画の弱い部分じゃないですかねえ・・・?勿論古き良き時代の雰囲気醸成は素晴らしいし、バーグマンならではの繊細細やかな演技は堪能出来るので決してつまらなくはないんですが。女優を美しく撮る事については他の追随を許さなかった、ジョージ・キューカー監督は男優側の身長コンプレックスに関しては意外と無頓着だったのかなあ、と(笑)