重度の障害を抱えた大富豪の初老の白人の男フィリップと、彼の介 .. >(続きを読む)[良:1票]
重度の障害を抱えた大富豪の初老の白人の男フィリップと、彼の介護職員として採用された、家族に複雑な事情を抱えたスラム出身の貧しい黒人の青年ドリスの友情のドラマ。
こうした対照的な2人の友情物語は目新しいものではないし、フィリップは別に余命あと○ヶ月という訳でなく、金にも不自由している訳でもない。ドリスも全く暗さが無い。底抜けに明るい。悲壮感が無い、この明るさが本作のいい所なんでしょうね。
ドリスの行動は時にデリカシーに欠けていたりもするが、この底抜けに明るいあっけらかんとした男が嫌われるはずがない。フィリップの「ドリスは私に同情したりしないんだよ」という台詞がドリスという男を見事に言い表しているし、彼の明るさがそのまま作品の魅力になっています。
予想以上に笑わせてもらった。上映中は頻繁に館内に笑い声が起こっていましたよ。考えてみればこの映画、大したことは起こらないし、フィリップとドリス、それぞれの家族との関係の描き方も中途半端に終わっていたりもする。(一応ドリスがフィリップの元を去る理由にはなっていますが・・・)でも、陽気なドリスと、彼につられて子どものように無邪気な笑顔を見せるフィリップ。この笑顔、2人の姿を見ているだけで十分な気がした。
大いに笑わせてもらって、鑑賞後は何かほっこりしたようなイイ気分にさせてもらえた。ラストも「こうなればいいのにな・・・」と思っていたら本当にその通りのひねりの無い終わり方でした。でも、それが本当にいい映画でした。[良:1票]