<ネタバレ>これは見事な映画でした。登場人物はドパルデュー演じる容疑者と .. >(続きを読む)
<ネタバレ>これは見事な映画でした。登場人物はドパルデュー演じる容疑者とロマン・ポランスキー演じる警察署長のほとんど2人のみ。しかも映画の大部分は警察署の取調室で机を挟んで対峙する2人の会話で成立している傑作サスペンスです。この2人のやり取りが物凄い迫力です。雷が鳴る嵐の夜に薄暗い取調室という設定がそれに拍車をかける。かなり最後の方まで謎は解けませんが、最後には大どんでん返しが待っています。夜が明けて全てが明らかになった後、警察署を立ち去り、旅立つドパルデューとポランスキーのやり取りは穏やかなものに変わり、実に深い味わいがあった。そしてそこには静かな感動があります。ドパルデューのこの映画の一番最後の台詞「ありがとう、署長。お見事でした。こんな難しい仕事を・・・。」が深く印象に残る。トルナトーレ監督と言えば誰もが思い浮かべるあの傑作と比べるとレビュー数も少なく極めて地味な作品ですが、この作品も決して負けてはいない!