西部劇を愛した巨匠レオーネですが、70年代に入り映画の世界も .. >(続きを読む)
西部劇を愛した巨匠レオーネですが、70年代に入り映画の世界も大きく変わろうとしている。
マカロニウエスタンのブームもまた衰退していく時期と重なります。
映画の中で、ジェームズ・スチュワートと並び「アメリカの良心」であったヘンリー・フォンダ。
彼が演じるのは西部開拓の地をを去ろうとしている、時代遅れになりつつある早撃ちガンマン。
アメリカ映画もニューシネマが台頭し「アメリカの良心」もまた、当時は時代遅れであったのか。
この映画にそんなヘンリー・フォンダを主演に迎えるというのも心憎い。
ペキンパーの名が意外な所で出てきて、フォンダが戦う相手は「ワイルドバンチ」。
作品自体も肩の力がいい意味で抜けていて、意外なほどにユーモラスな作品となっています。
どこかおどけたような、しかしカッコいい所はカッコよく、モリコーネの音楽は本作でもまた素晴らしい。
「時代は変わってしまった。私にとっては居心地が悪くなってしまった。」
マカロニウエスタンへの挽歌のようなラストの手紙は、そのままレオーネの当時の思いが綴られていたように思えます。