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<ネタバレ>久々にDVDで見直しましたがやはり何度観てもいい映画です。僕のお気に入りのジャンルにロードムービーがある。そしてそれがバディムービーならなお良い。その2人の男が不器用でカネも無いけどささやかな夢があり、憎めない愛すべき連中ならなお良い。そんな奴らが旅をするのは埃っぽいアメリカの中西部ならなお良い。旅はヒッチハイクや貨物列車のタダ乗りがいい。そんな二人が喉の渇きを癒し、空腹を満たすのは街の中のしゃれたレストランではなく、寂れた町の埃っぽい道路脇に佇む小さな店でなければならない。そんな店でまずは煙草か安葉巻に火を付け、熱いコーヒーかよく冷えたビールを頼む。食事はオートミールやトーストにスクランブルエッグ、ベーコンやポテトがいい。(一度アメリカに旅行してこんな店でこんな食事をするのに実は憧れているんですよね。)つまり本作は僕の大好きな設定がこれでもかと言う位揃っているのです。大男で血の気の多いマックスと小柄で実は繊細なライオン、このコンビも実にいい。マックスが小柄なライオンの肩を抱き語りかけるのですが、これがまたいい絵なんですよね。更にこの作品は最初と最後が素晴らしい。殺風景な田舎の一本道で二人が出会う。お互い意識しながらも微妙な距離感を保っている。そんな様子が可笑しく、そんな二人を結びつけたのが一本のマッチの小さな炎というのがまたいい。デトロイトには悲劇が待っていましたが、「俺一人じゃダメだ。あの電話ボックスに戻ってやり直そう」と語りかけるマックスの姿は何度観ても泣けます。マックスがデトロイトーピッツバーグ間の往復切符を買うラストは2人のこれからに小さいながらも確実に希望を感じさせてくれます。そして靴の中に隠した金を出すマックスを見て寝る時も靴を枕元に置いて片時も離さない理由がよ~く分かりました。[良:3票]