<ネタバレ>(激しくネタバレなので注意してください!)
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<ネタバレ>(激しくネタバレなので注意してください!)
サイコ系なのかゴースト系なのか、エンディングを観る限りでは評価が分かれそうな作品ですね。私としてはサイコ系として捉えました。冒頭の息子がタクシーの陰から現れるところから、これは全て母の妄想。ゴースト系の他作に見られる表現と違い、精神疾患のヒロインが脳裏に抱く妄想と言うことであれば、概ねはそれで理解可能でしょう。ラスト近く、二人の少年が交わす言葉も、あたかもゴースト同士の会話のようではありますが、この母子と同様の境遇に育ち、母親と意識を共有してしまった電気店員の脳裏に描かれたことと解釈すれば、納得できないことはありません。
こういう作風は、100%誰にでも理解と共感を得る展開は、事実上不可能と思っています。どうしても力技は必要でしょう。その力技が、本作では決して反則レベルではないと思いました。
個人的には、自らの経験などに触れてくる部分がいくつかあり、結構観ていて厳しい作品ではありますが、北欧作品独特の雰囲気に包まれて展開される哀しい物語に、久々に感銘したので甘めの9点献上です。