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<ネタバレ>お子様向けのファンタジーホラーとでも言いましょうか、怖いところはしっかりと怖く描きつつも、流石企画製作がギレルモ・デル・トロさんというだけあって、メリハリやバランス感覚は絶妙で、大人でも最後まで退屈することなく楽しめる作品だと思います。
物語の背景となっている事件が暗く陰惨だったり、友人たちが消えたまま戻らなかったり。その辺りは間違いなくホラー、それも救いようのない悲劇ですね。
その一方で、ベトナム戦争の悲惨さが紹介されたり、ヒロインと両親との関係性とか、もう少し物語に広がりを見せてくれるのかなと思ったりもしましたが、結局はシンプルにファンタジー、少しダークなファンタジーで完結。その辺りの伏線を回収してくれないところは少しモヤモヤする部分ではあります。必要だったのかな?と。
それから肝心要のエンディング。サラの霊を慰めてお終い。というのは当然の結末なんですが、いまひとつヒロインの言葉に重みがなかったかな?あれだけ荒れ狂っていた霊を鎮めるのには、もうひとひねりした台詞が欲しかったような気がします。代案は思いつきませんが。
全体としては、画面全体の色彩感覚とかクリーチャーのデザインとかも申し分なく、細かなところで不満を述べはしたもののこれは高評価して当然かなという見応え十分の作品でした。