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<ネタバレ>セピアの現実からカラフルな夢の世界に変わる切り替えが実に効果的で素晴らしい。花畑の広々としたセットには圧倒されます。カカシ、ブリキの騎士、ライオンという登場人物が自分の農場で働く人達になぞらえているのも面白く、この時代にしてメイクもここまで出来るんだなぁと感心します。音楽は始めのオーバーザレインボウが図抜けてますが、他も悪くない。しかし肝心のストーリーは微妙。魔女のやっつけられ方とかオズの魔法使いの正体とかそう思われた理由とか、随分適当が満載。飽くまで子供向けに書かれたものでしょうからこれでいいんですかね。しかし彼等の問題の解決が証書や勲章がその違いだという説明は気が抜ける。シンプルに既に君はその勇気を持っているとかの方が余程納得出来るんですが。もっと困難を越えてオズに辿り着くのかと思ったらそうでもなくあっさり到達で、冒険感が薄めなのは悲しいところ。原作未読なので判らないけど、ここらは尺の都合上端寄られたんでしょうかね。一番気になったのが住人がお馬鹿すぎること。思考も意思も感じられない、右に倣えの没主体性。魔女の部下ですら、魔女が死んだ途端に今までのことがなかったように寝返る様は逆に恐ろしくもあります。