<ネタバレ>とても淡々としてはいるが、大仰な感動の押し付けのないシンプル .. >(続きを読む)
<ネタバレ>とても淡々としてはいるが、大仰な感動の押し付けのないシンプルな作りは好感が持てる。短い間隔で回想を交えての構成も上々。どこまでも愛し合う姿がメインなものの、夫の感情の爆発も描いたり、ただの奇麗な話だけでは終わらせない点も良い。誰かを深く愛することの複雑さが感じられる内容。入院してから死亡までの間がバッサリないが、これはこれで正解だろう。書く事が自分の存在そのものとして生きてきた人間が文字の識別すら困難になっていくという現実は想像するだけで辛く、悲しかった。