<ネタバレ>こういう喜劇を撮らせたら、パゾリーニには遠く及ばない。
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<ネタバレ>こういう喜劇を撮らせたら、パゾリーニには遠く及ばない。
ロッセリーニには、喜劇よりシリアス劇の方がよく似合う。
階段ばかりの海に面した街。
ロケーションはとても良い。
そこには自分の利益しか考えない人達ばかり。
もちろん、それは時代と場所を超えて、どこにでも存在する人間達なのだが、とにかく金への執着が強い。
ここにも経済的格差が存在し、それは現代でも変わらない。
人殺しのできるカメラを手に入れた主人公が、悪人を次々と葬っていくが、悪人は次から次へと現れ、きりがない。
結局、世の中、悪人だらけという結末に。
そして悪人を裁いているつもりの主人公も、実は人殺しの悪人になってしまったという皮肉。
コメディの中にも、皮肉と社会風刺がこめられている。