<ネタバレ>面白い!
だが、観ている者をだます為の演出が、かなりわざと .. >(続きを読む)[良:2票]
<ネタバレ>面白い!
だが、観ている者をだます為の演出が、かなりわざとらしい。
常盤貴子の父親役が実は刑事だったわけだが、娘を心配する父親像が描かれる冒頭のシーンは、ただ単に観ている者をだます為だけに作られたものである。
この演出(ミスディレクション)に関しては、賛否が分かれるだろうが、ただ楽しめれば良いという点からはアリだとは思う。
社会的にずる賢く生きている者を、とことん破滅に追い込む怒涛の終盤は、確かに気分の良い側面はあるが、それこそ綺麗ごと過ぎではないか?
ずる賢く生きている人間が得をし、真面目な人間が損をする社会こそが、現実の社会であって、本作の描く勧善懲悪な終盤は、それこそ監督の願望に過ぎない。
そう思うと、現実はこうじゃないよなぁ、みたいなやるせなささえ感じてしまう。
大企業の社長は、こんなに簡単には沈没しない。
そして、こんなに社会的視野の広い教師なども存在しない。
色んな意味で非現実的な内容で、映画にだまされることを単純に楽しむ為だけの作品だと思う。
かくいう私も、この作品にフツーにだまされたわけで、正直、それはそれで楽しかった。
まさしく痛快な作品である。[良:2票]