<ネタバレ>普通のミュージカルが苦手な私にとっては、セリフまで全て歌にの .. >(続きを読む)
<ネタバレ>普通のミュージカルが苦手な私にとっては、セリフまで全て歌にのせるという実験的な本作の試みは、むしろ入り込みやすかった。
セリフは普通に話し、そしていきなり歌って踊り出すというギクシャク(私にはそう感じる)とした普通のミュージカルよりも、かえって移入しやすかったのだ。
本作は、とにかく色彩が素晴らしい!
登場人物達の服の色と、何らかの背景の色をシンクロさせるという、徹底的な演出には、思わず唸ってしまった。
そして、それらの華やかな色合いにも負けず劣らずカトリーヌ・ドヌーヴの金髪が輝いてみえた!
その後のドヌーヴの飛躍も納得できるオーラを放っていたように思う。
内容だが、それにしても切ないストーリーだ。
特にラストの、雪が降る中の真っ白なガソリンスタンドでの二人の再会。
どうにも逆らいようのなかった二人の人生のすれ違いに、ため息が出た。
男女の出会いには、とかくタイミングが大きな鍵を握るが、本作のこの顛末を観ると、まさしくそう感じてしまう。