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<ネタバレ>柴又からほど近い、下町の空気が感じられる葛飾区の映画館で鑑賞。
冒頭、主題曲を桑田さんが歌うと言う事で、やや不安を感じていたものの、
奇をてらわずに、とうとうと歌唱した桑田さんに深い「寅さん愛」を感じた。
懐かしすぎる数々の思い出のシーンを挟みながら、寅さんの甥っ子、満男の現在を描いていく展開、
そこに登場する人物には、悪意など一切無い。
出来の良すぎる娘、優しさに溢れた編集者、偶然出会えた昔の恋人。。。
そして満男の中に、確実に寅さんの心意気が引き継がれている事、そこに何よりも安堵する。
ご都合主義でもなんでもなく、寅さんから満男に贈られた奇跡がそこにある。
そして、鑑賞者たる自分たちにも、正月映画として新作の寅さん映画を劇場で観る事ができた奇跡。
米寿となられた山田洋次監督が、今この映画を通して伝えたかったもの。
それをしっかりと受け止めて、語り継いでいく事が寅さんを愛した者たちの責務だと思う。[良:1票]