<ネタバレ>ジョアンナ・シムカスの無邪気さは罪。たまに見せる寂しげな表情 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ジョアンナ・シムカスの無邪気さは罪。たまに見せる寂しげな表情とのコントラストには、アラン・ドロンならずともやられてしまう。それを見守るリノ・ヴァンチュラ親父の方に彼女が惹かれていたという設定も、世の男性にはたまらない。
ストーリーはあくまで妄想的。死ぬのだったらこんな逝き方がいいとか、看取るのならばこういう粋な台詞言って送ってやりたいとか、三角関係はあくまでプラトニックが基本とか、格好良すぎて有り得ない。そもそも要塞島での銃撃戦など、ガキの思い描く戦争ごっこレベル。妄想大爆走映画!
でも、海と空の深い青色と、口笛と、囁くような歌声、そして彼女の「レティシア」という名前の響きが全てを包み込んで、忘れ得ぬ名画に昇華させてしまった。そもそも妄想って大好きだったんだ、自分。
この映画の良さを人に語るとき、つい熱くなりすぎて引かれてしまう。言葉で伝えるのは無理。自分の心に大事にしまい込むべき愛しい映画。