<ネタバレ>少々毒気の有る、大人向けの御伽噺。
映画は映像作家の頭の中 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>少々毒気の有る、大人向けの御伽噺。
映画は映像作家の頭の中にあるビジョンを形にする芸術の一つだと思う。
その意味で本作は他のアカデミー賞作品賞候補作の中で、最も「映画」らしい作品だと思えた。
ただ、作品賞の獲得は素晴らしい事だが、私には監督が好きな様に撮った作品がたまたま世相とマッチしただけの様にも思える。
例えて表現するなら、キワモノ的な作品を好んで撮っていたティム・バートンが、実父の逝去という経験を経て「ビッグ・フィッシュ」と言う愛すべき作品を撮った様に、本作を経てギレルモ・デル・トロ監督が映像作家として今後より素晴らしい作品を創り上げてくれる「新しい段階」を迎えたかの様に思え、
それが何よりも嬉しかった。